2003年、障害を持つ人のための福祉制度が大きく変わりました。いわゆる「措置制度」が基本的になくなり、支援費制度の下、利用者が自分の意思に基づいて福祉サービスを選択できるようになりました。当事業所は、その機をとらえて国立市の基準該当事業者<I&Iラボラトリー>としてスタートしました。 これまで遅々とした歩みであったにしても、年々障害を持つ人が地域の中で暮らせる様々な条件が備わってきつつありました。公共交通機関の改善、街並みの整備等が劇的に進み、医療や年金制度の基本的要件をベースにして、地域における生活を一定程度可能にする中で、介護制度の充実はさらにより重要な課題として長年求められてきたところであり、支援費制度の実施はきわめてタイムリーであったと言ってよいかと思います。 また、2000年の介護保険制度開始以降、「介護」の問題が社会的に認知されるようになり、制度の普及と合わせて介護基盤の整備や労働問題への対処も必要になってきておりました。 とは言っても、「介護労働」の職業としての認知度が未だ十分とは言いがたいですし、「質」「量」の両面において介護ニーズを充足する人材を確保するためにも労働条件の整備が大切だとも思っております。私たちは、「介護現場」を支えるスタッフ、関係者として<誇り><やる気><責任>を自覚し て胸をはって仕事をしていきたいと思います。 当事業所では、障害を持つ当事者自身による多年のケアマネージメントの実践、実績をふまえながら地域の中における「自立生活」の基盤強化の一角を担う存在として今 後も奮闘、努力していきたい所存であります。 皆様におかれましても、なお一層のご指導、ご助力を賜れますようお願い申し上げます。 2009年夏